アジャイルHRでは代表の松丘啓司と講師の夛田素子によるYouTube「1on1チャンネル」を開設しています。本サイトでは、過去に配信した対談を1回ずつ短いコラムに編集してお届けします。

 

 

夛田:コロナウィルスにおける環境変化により、様々な外的な要因に気持ちを左右されることもあると思います。今回はそのような環境変化に左右されるのではなく内的な動機づけを意識しながら仕事をしていく、あるいはマネジメントを進めていくことについて、お伝えしたいと思います。松丘さん、内的動機づけを大切にすること、また外的要因に左右されないということ、この点についてはどのようにお考えですか?

 

松丘: 仕事に対する取り組み意欲とか、前向きさとかは、やはりその人のモチベーションの度合いに依存する部分が非常に大きいわけですよね。モチベーションが高いと集中できたり頑張りを持続できますし、モチベーションが低い時は仕事が手につかなかったり、なかなか思うように進まないという状態になったりします。誰でもモチベーションというのは波のように上がったり下がったりしますよね。常に高い状態に保つということは簡単ではないのですが、あまり低い状態になってしまうのもよくありません。

 

どういう時にモチベーションがすごく下がってしまうかというと、これは自分の問題というよりも自分の外的要因の変化に左右されることがすごく多いわけですよね。例えば組織や上司が変わったとかみたいなこともありますし、今まで担当していたのと全然違う仕事を担当しなければならなくなるとか、会社に勤めていると色々な外的な変化があります。会社に勤めていなくても、新型コロナウィルス感染拡大のようなことがあると、やはり気持ちが沈んでしまったり、保守的になってしまったりすることはありますよね。モチベーションが下がるのは、そういう外的環境の変化がネガティブに作用していることが非常に多いといえます。

 

夛田:外的要因はなかなか自分では変えることができないと思うのですが、外的要因に左右されないためには、何かポイントや工夫という点はあるでしょうか?

 

松丘:まったく左右されないというのは難しいですね。ただ、自分にとってフォローの風が吹いている時は別に何もしなくても調子がよいですが、アゲインストの風が吹いているとどうしてもその作用を受けてしまいます。ただ、アゲインストの風が吹いていたとしてもその中で自分のモチベーションを高めることはできます。その中でもなすがままにされるのか、その中でも自分のモチべーションを高く保つか、それは結局、環境の問題ではなく本人の問題なわけです。

 

本人の問題とは何かというと、その人がどういうときにモチベーションが上がるか、やりがいを感じるかといういわゆるその人自身の内的動機ですね。内的動機(動機は英語でモチベーションと言いますが)が高まっているとアゲインストの風の中でも、自分のモチベーションをある程度、維持するということはできると思います。

 

夛田:本人の問題が大きいとのことですが、なかなか自分でそのことに気づかれている方は少ないのではないのかなと思います。上司のせい、職場のせいにしてしまっていることに気づかないということですが。これについて自分で気づく、あるいは気づかせることになるかと思うのですが、その場として有効なのはやはり1on1なのでしょうか?

 

松丘:自分の動機というのにはなかなか気づきにくいものです。心理学だとかで動機を分析する手法というのはありますが、1on1の対話の中でも、例えば上司から〇〇さんはどういう時に充実感を感じるのかとか、最近仕事でやりがいがあったのはいつだったかとか、その人の働きがいが高まっている場面について尋ねることで、この人はこういう時にやりがいを感じるんだとか、こういうことにこだわりがあるんだ、といったことが上司の方も分かりますし、質問されることによって部下も自分で確認できるという効果があります。

 

夛田:なるほど。1on1は新たなことに気づけるよい機会になるということですね。先日1on1の研修を実施しましたが、その中でも受講者の方がおっしゃっていましたよね。1on1を聞き手、話し手と分かれてペアワークしていただいた中で、話し手になった方が、気づいたら自分は文句ばかり言っていると。まさにこれが1on1をやる中での話し手側の気づきですね。上司役の方が、君は文句ばっかり言っているねと指摘したわけでは決してなかったかと思いますが、自分自身でこのような気づきが得られるというのはすごく大きな意味だということでしょうか?

 

松丘:そうですね。自分は外的な環境についての文句ばかり言っていて、自分の内的動機を高めようという努力もしなかった。そもそも自分の内的動機がどういうことかなかなかわからないですよね。だからそこで上司と対話をするというのは効果的かなと思います。

 

夛田:1on1は自分と相手とで対話するため、その2人にとってのよい時間という意味も含まれているかもしれませんが、ある意味、自分と対話するといいますか、自分を内省する時間にもなっているのではないかなと思います。ぜひ自分との対話そんな時間に1on1をしてみてください.

 

 

 

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