アジャイルHRでは代表の松丘啓司と講師の夛田素子によるYouTube「1on1チャンネル」を開設しています。本サイトでは、過去に配信した対談を1回ずつ短いコラムに編集してお届けします。

 

夛田:皆さんからよくいただく質問の中に、1on1を行った際、記録が必要かというものがあります。今日はその記録についてお伝えしていきたいと思います。松丘さん、この記録についてはどのようにお考えですか?

 

松丘:1on1の記録を残すことによる効果はそれなりにあると思います。1on1を始めたばかりの頃は、1on1自体を定着化させるためにできるだけ負荷をかけさせたくないということで、記録は必要ないというところから始める会社もありますが、ある程度軌道に乗ってきたら記録した方がよいと思いますね。

 

夛田:それはどうしてでしょうか?

 

松丘:いくつか理由はありますが、一つ目は振り返り効果です。自分自身が考えたこと、感じたことを言葉にすることによって振り返りの効果があるということです。

また、1on1の場で上司と話してそこで何か気づいたとしても、言葉にしておかないと忘れてしまいますよね。そのため、忘却防止という効果もありますね。特に上司からすると部下は1人だけではないので、前回の1on1で何を話したかなと考えた際に、全員分を覚えていることはまずないですよね。そうすると毎回の1on1が途切れ途切れになってしまいます。前回こういうこと話したよね、じゃあそれそれからどうだった?といったように、前回から今回までのつながりで話すことが難しくなります。

 

夛田:松丘さんがお話されている記録というのは、本人が記録というイメージですか?それとも上司でしょうか?

 

松丘:基本的には本人がとらないと意味がないですね。何かに気づいたりするのは本人なので、上司が替わって書いてあげるということにあまり意味がありません。また、上司が何かを書いたとしてもそれは上司の主観なので、本人が考えていることとは異なりますよね。

 

夛田:先日、お客様からもちょうどこの記録という観点で質問をいただいたのですが、先ほどの話にもありましたが部下がたくさんいるので上司自らも記録を取りたい、という質問がありました。上司も記録は残しておいた方がよいのでしょうか?

 

松丘:残せるのであれば残した方がよいと思います。ただ、いちばんよいのは本人が何かを書いた後に、それに対して上司がコメントをするような形で残す方法だと思いますね。上司だけのメモがあったとしても、本人にフィードバックされないとその本人のためにはならないので、そういう形がよいと思います。

 

夛田:そうすると、本人が書いたものも、上司と共有ができた方がよいということですよね。

 

松丘:上司だけではなく、抵抗がなければ他のメンバーにも共有してよいと思います。そうすることによって他のメンバーからもフィードバックがもらえるかもしれないし、あるいはその本人の振り返りを見た他のメンバーがそこから何か気づきを得ることもあり得ます。上司に報告するような感覚というより、自分はこういう事を気づいたよということをオープンにすることが大事だと思います。

また、だんだんと記録が溜まってくると時系列での自身の変化もわかります。自分の成長の過程、3ヶ月前、半年前からどう成長したかなというのはなかなか自分でもよくわからないですが、記録が溜まってくると、その間の自分の成長を確認できるという効果が期待できます。

 

夛田:そうですね。ここまでの話をまとめると、記録は必要かということで言いますと、記録はした方がよいということ。その際のポイントとしては共有ができるような形ということ。また残すメリットとしては、振り返りを行うことで自分の成長に気づけ、また新たなステップに進めるというところがポイントになってくるのではないでしょうか。

 

 

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