アジャイルHRでは代表の松丘啓司と講師の夛田素子によるYouTube「1on1チャンネル」を開設しています。本サイトでは、過去に配信した対談を1回ずつ短いコラムに編集してお届けします。

 

夛田:今日は経験学習について松丘さんに話を伺いたいと思います。PDCAサイクルという計画をしてそれを実行して、振り返りをしてさらに新たな計画を立てるといったサイクルがあります。多くの方が学ばれると思いますが、それと同様にサイクル型で表現をされる経験学習というものがあります。この辺り、PDCAサイクルとの違いも含めて解説いただけますでしょうか。

 

松丘:PDCA サイクルというのは効果的、効率的に計画を実行していくためのプロセスですよね。それに対して経験学習というのは一人ひとりが、仕事を通じて学んでいくプロセスです。

 

学びには大文字のセオリーと小文字のセオリー2つに分けられるという学者もいます。大文字のセオリーとは何かというと、これはいろんな知識や理論などを外から学んで取り入れるということ。小文字のセオリーというのはどちらかというと自分なりに意味づけするとか、気付くといったような内面的な学びです。よく社会人の学習の7割は仕事の経験を通じて得られると言われますが、これは小文字のセオリーですね。もちろん、いろんな知識を学ぶのは大文字も大事ですが、それを応用して仕事の場で成果につなげていくためには、むしろ小文字のセオリーが重要になってくるわけです。

 

そういう仕事を通じた経験から学ぶためには2つの重要な要素があります。1つ目はそもそも学びが多い、良質な経験をするということです。同じようなことを淡々と繰り返しているだけですと、やはり学びが少ないわけです。今までにやったことがないチャレンジをする、あるいはそのチャレンジする前にある程度、自分なりに仮説をもってチャレンジする。この経験をしたらきっとこういう体験ができる、そこからこんなことは学べるのでは?と実験的にチャレンすることも大事ですね。

 

2つ目は経験したことからいかに効果的に学ぶかということです。そこがまさに経験学習になるわけですが、経験から学ぶというのは簡単なようで結構、難しいですね。例えば夛田さんは、この1ヶ月いろんな経験したと思いますけどもそこから何を学びましたか?

 

夛田:そう聞かれると確かにすぐには答えづらいですね

 

松丘:誰もがいろんな経験をしていて、いろんなことを気づいているはずなのですが、何を学んだかを自分の中に落とし込めていなかったり、あるいは気づいたけど忘れてしまったりとかいうことがたくさんあるので、経験から学ぶチャンスはあるが上手に学べていないということも少なくありません。自分で振り返って何を学んだかなって考えてもなかなか思いつかないですね。

 

だから、そこを整理するためにはパートナーが必要で、いちばん効果的なパートナーは上司です。上司はいろんなことを見ているはずなので、あの時、こんなことしたけれどもそれはなぜ?といったように質問を投げかけたり、あるいはあの時の行動はすごく良かったよとポジティブにフィードバックしてあげたり、なんであの時ああいうことを言ったの?と疑問を投げかけたりすることで気づきのポイントも得ることができますし、そこから理由を考えて、自分はこう思ったからだと自分なりの意味を見出していけたりするので、やはり上司が相談相手になることは大事です。

 

夛田:パートナーが必要というお話がありましたが、PDCAサイクルですとPの時点で計画をするので、その記録が残っていたり、それを振り返ろうという意識も自然と成り立ったりするものの、経験学習となると今のような何か計画を先に立ててやったことを気づく学びではなくなります。毎日振り返ったほうが効果的なんでしょうか?

 

松丘:毎日日記を書くみたいなことですね。それにはいろんな効果があるということは言われています。上司と話すということになると、いわゆる1on1になりますので、月に1回とか2回とかそんな頻度かなと思います。

 

夛田:上司との1on1で毎日ではなくても振り返る習慣をつけると、より効果的な経験学習ができるというようなことでしょうか。ぜひ皆さんも1on1での経験学習にトライしていただきたいと思います。

 

 

動画(YouTube)はこちらをご覧ください。