アジャイルHRでは代表の松丘啓司と講師の夛田素子によるYouTube「1on1チャンネル」を開設しています。本サイトでは、過去に配信した対談を1回ずつ短いコラムに編集してお届けします。

 

夛田:個人の成長という言葉が前回のキーワードでしたが、自分が成長していくためには、自らが気づきを得て、それをどう活かしていくかがポイントになってくるんではないかなと思います。ただ一言で“気づき”といっても、どのようなことを気づきとしてとらえればよいのか、意外と難しく感じられるのではないでしょうか。そのあたりについて、いかがでしょうか?

 

松丘:そうですね。よく言われますが、社会人の学習の70%は経験を通じて行われます。残りの30%はというと、人から教えてもらったり、研修に出たり、外から知識を吸収したりすることによって得られます。経験から方が気づきは得られやすいですよね。

 

夛田:経験というのは、日々行っている仕事の経験ということですか?

 

松丘:そうですね。仕事や社会生活の経験になりますね。経験学習モデルと言われますが、実際経験したことを振り返ったところから、それは自分にとってどういう意味があるのかという意味付けをする。じゃあ次はもっとこういうことをしようというチャレンジを決めて次の経験をする、ということを繰り返すモデルです。そのため、あくまでも気づくのは本人になりますね。自分の体験を振り返って自分なりに解釈をして自分に内在化させることになります。

 

夛田:よく営業担当者と上司が同行した案件で、これがよかった、悪かったなどと上司から言われることがあるかと思うのですが、そうではなく、自分で気づいていくということが大事ということですかね。

 

松丘:上司から言われるということは無駄ではなく、自分で経験を振り返ってそれに意味付けしていくというのは、結構、難しいことです。どういう観点からそれを解釈していけばいいかとか、経験もたくさんの経験をするので、どこに着目すればいいんだろうということがなかなか自分一人で振り返るのは難しいので、上司からフィードバックをもらったり、質問を投げかけられたりして、これはどうだった?何を学んだ?などと考えられた方が経験学習はしやすいと思います。

 

夛田:経験を通じて気づきを得て、また次の経験を積み重ねる、少しPDCAサイクルと似たようなイメージがあるのですが、違いはありますか?

 

松丘:似ているという意味ではサイクルなので似ていますが、PDCAはどちらかというとプランを立てて、そのプラン通りにできたらどうか、できなかったとすると原因は何かを考えて次のアクションに生かしていくというサイクルなので、プランが先ですよね。プランを実行するためにはPDCAなんですが、経験学習というのは何かプランを実現するためというよりも、経験したことから自分が学び取っていく、そういうサイクルです。

 

夛田:経験は、計画を立てて実行することもあればそうでないこともあるという意味では、現場での経験を活かしながらそれをどう振り返っていくかということが大切ということですね。

 

松丘:そうですね。別にプラン通りになることが重要なわけではなく、チャレンジをするとプラン通りにならないことの方がはるかに多いと思うんですね。もしくはどちらかというとうまくいかない、失敗経験のほうがむしろ学ぶ機会は多いと思います。逆にうまくいってしまうと、うまくいった理由がわからなかったりするので学びにくいですよね。何事もなく行うことが目的ではないのです。

 

夛田:OKRという目標の立て方は、積極的にチャレンジするということでしたが、やはり失敗も多いのでそこからどのような気づきを得ていくか、そしてそれを一緒に振り返っていく相手というのが上司であり周りのメンバーでもあるかと思うので、そういう意味では1on1という場も非常に効果的かなと思いました。

 

松丘:そうですね。基本的にはOKRと1on1はセットですよね。OKRを導入している企業は1on1も導入している場合が多いと思います。

 

 

 

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