更新日:2021-10-13

 OKRは効果的な目標管理を行うための「考え方」のパッケージであると述べてきました。では、具体的にOKRにはどのような思想が込められているのでしょうか。

 ここからは以下の図に従って、OKRの基本的な考え方を順番に解説していきます。

 

  1. OKRの考え方

① 構造化とフォーカス

 

 OKRでは目標を単に「目標」と一つに括るのではなく、O(Objective)とKR(Key Result)に構造化して設定されることがよく知られています。OKRはなぜ、そのような構造をしているのでしょうか。以下でその意味について解説します。

 

  • Objective(O)

 

 Objectiveは「到達したいゴール」「目指したい状態」を意味しています。つまり、誰かにやらされるのではなく、「どうなりたいか?」という設定者の主体的な意志が表現されることが必要です。そのため、Oは定性的な表現で構いません(例えば、「顧客から最初に選ばれるサービスプロバイダーになる」「新サービスが成長軌道に乗っている」など)。

 

 1人ひとりが「これをやりたい」と主体的に目標を立て、その達成にコミットすることで当事者意識が高められ、熱意が引き出されることがOKRの重要なねらいです。目標の数が多すぎると、熱意のエネルギーが分散してしまうため、少数に絞り込むことが必要です。1人あたりのOKRの数は、3つ程度が一般的ですが、通常は1~5個くらいの範囲に収まります。

 

  • Key Result(KR)

 

 Key Result(KR)はObjective実現の成功要因となる、「測定可能で、期限のある、結果指標」を指しています。KRはO実現のための戦略とも言えるため、OとKRを構造化することによって、1つのOKRの中に、設定者の意志と戦略の両方を含めることが可能です。

 

 KRは、何によってOが実現されたことが測定できるか、という視点で設定されます。もしKRがすべて達成されてもOが実現していなかったとしたら、当初のKRの設定が不適切であったといえます。

 

 KRは測定可能な指標でなければなりませんが、結果指標でなければならず、「毎日、〇〇を何回実施する」といったTo Doやアクションのような行動指標ではないことに注意が必要です。

 

 KRとなり得る結果指標には次の2つの種類があります。

<定量的指標>

 金額、件数、点数など、定量的に測ることができる指標

<マイルストーン指標>

 いつまでに何が完了しているかを定義した指標(例:第2四半期末までに事業計画が承認されている)

 

 1つのOに対して、3つ程度のKRが定義されることが一般的ですが、これもケースバイケースで、通常は2~5個くらいの範囲に収まります。